SIRUP 荒井有紀 2008/5/16-6/3

kalokalohouseの企画展示やsaponeriaのショップなどでおなじみの荒井さんの琺瑯の仕事。
硬質プラスティックや樹脂がこれほどまで開発、改良が進み、キッチンを初めとして家の様々な場所に使われるようになるまでの時間、長いこと琺瑯が担ってきた役割は浴槽やガスレンジ、洗面器、消毒器、調理用品と幅広いものがありました。
実用というジャンルをずいぶん失った琺瑯というもの。
作家の琺瑯作品は、現代では主に平面の表現が多いらしい。その中で、これほどまでに小さな世界に閉じ込められた琺瑯は、荒井さんのSirupを除いては他にありません。世界でも類を見ない、オンリーワンの仕事です。
sirup
sirup

kalokalohouse初めての企画展、ソープディッシュ展は2005年でした。
その頃拝見したごく個人的に作られたピアスが、それはそれは素敵だったのです。
それが欲しいと思った、そのことが彼女の迷いらしきものを吹き飛ばす作用をしたらしい。東京在住の荒井さんが、人生初の個展をこの茅ヶ崎で開催してくれることになったのには、そんなふうに知らずに彼女の背中を押すことになったといういきさつがあります。そして、お隣のショップ、Saponeriaでの取扱いを数年。お客さまや私達の耳元を彩ってくれてきました。今日の初日は、ギャラリーの私達にとっても心からうれしい日です。
sisi
sisi

しかし、他にいない、という仕事のしんどさは並大抵ではないと思います。小さな鉄を成形し、釉薬を付けて焼成する、その工程で使う道具を作るところから始めなくてはならない。
どこを吊って焼成すればどうなるということから考えて行かなければなりません。
道具が市販されているわけも無し。
元々は鍛鉄を志していた彼女だから、シルバーの金具自体もさまざまな長さに微妙に考えられ、同じ手で作られています。
この場所に集められた小さなアクセサリー達がぎゅっと凝縮された濃度を持っているのは、そうした練り込まれた時間と創造のエッセンスが詰まっているからでしょうか。
si

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